個人の節税対策|サラリーマンが確認したい控除と制度
個人の節税対策では、まず所得控除と税額控除を確認します。サラリーマンの場合、勤務先の年末調整で反映されるものもありますが、医療費控除やふるさと納税の確定申告など、自分で手続きが必要になるものもあります。
サラリーマンが使いやすい主な節税対策
- iDeCo:掛金が全額所得控除の対象となり、運用益も非課税で再投資されます。ただし原則として老後資金向けの制度であり、途中で自由に引き出せない点に注意が必要です。
- 生命保険料控除:生命保険料、介護医療保険料、個人年金保険料を支払った場合、一定額の所得控除を受けられます。節税保険として考えるより、保障内容と保険料のバランスを重視することが大切です。
- 医療費控除:自己または生計を一にする家族のために支払った医療費が一定額を超える場合に使えます。通常の医療費控除とセルフメディケーション税制は選択適用です。
- ふるさと納税:寄附金のうち2,000円を超える部分について、一定の上限まで所得税・住民税から控除を受けられる制度です。上限を超えると自己負担が増えます。
- 特定支出控除:給与所得者が一定の通勤費、職務上の旅費、研修費、資格取得費などを支出し、要件を満たす場合に使える制度です。
節税シミュレーションを行う場合は、「年収」だけでなく、扶養家族、社会保険料、生命保険料、住宅ローン控除、医療費、iDeCo掛金なども影響します。概算ツールは便利ですが、最終的な金額は源泉徴収票や確定申告書をもとに確認するのが安全です。
個人事業主・自営業の節税対策|経費と青色申告が基本
個人事業主や自営業の場合、節税対策の中心は「必要経費を正しく計上すること」と「青色申告の活用」です。国税庁は、必要経費について、その年に債務が確定していることなどの考え方を示しています。単に支払ったから経費になるのではなく、事業との関連性や金額の合理性が重要です。
青色申告特別控除は大きな基本対策
青色申告者には、要件に応じて55万円、一定の要件を満たす場合は65万円、または10万円の青色申告特別控除があります。複式簿記、貸借対照表・損益計算書の作成、期限内申告、e-Taxなどの要件を確認しましょう。
小規模企業共済は退職金づくりと所得控除を兼ねられる
小規模企業共済は、小規模企業の経営者、役員、個人事業主などのための退職金制度です。掛金は月額1,000円から70,000円の範囲で設定でき、支払った掛金は小規模企業共済等掛金控除の対象になります。ただし、途中解約時の受取額や資金拘束も確認が必要です。
経費化で注意したいポイント
- 家事用と事業用が混在する支出は、合理的な按分が必要です。
- 領収書や請求書だけでなく、何のための支出か説明できる状態にしておくことが大切です。
- 売上に直接関係しない私的な支出は、経費として認められない可能性があります。
- 節税目的だけで不要な備品を買うと、手元資金が減り、経営上の負担になることがあります。
法人になると選べる節税対策は増えますが、同時に税務処理も複雑になります。次のページでは、法人の節税対策で誤解されやすい「保険」「経費」「不動産投資」の見方を整理します。
