マイナンバーカードでマッチングアプリの本人確認ができる?
2024年6月、河野デジタル大臣は、マイナンバーカードの偽造防止対策を発表し、マッチングアプリ事業者にマイナンバーカードのICチップを使った本人確認を働きかけると発表しました。河野大臣の会見と独身証明書の内容、利用するメリットを紹介します。
河野デジタル大臣の記者会見
2024年6月、河野デジタル大臣は犯罪対策閣僚会議で決定した詐欺防止の総合対策について記者会見を行いました。会見の主な内容は以下のとおりです。
- オンラインでの本人確認は、原則マイナンバーカードのICチップを使う方法に統一する
- 対面の本人確認でマイナンバーカードを使う際は、ICチップの読み取りを義務化する
- マッチングアプリのアカウント作成でマイナンバーカードの利用を促す
これらの内容を実現するため、8月20日、デジタル庁は「マイナンバーカード対面確認アプリ」をリリースしました。アプリがリリースされた背景には、マイナンバーカードが偽造され、携帯電話の契約が乗っ取られるなどの被害が発生したことがあります。
これにより、本人確認が確実に行えるようになるため、マイナンバーカードの安全性が向上し、マッチングアプリなどでも安心して利用しやすくなるといえるでしょう。
独身証明書とは?
独身証明書とは、本人が結婚していないことを公的に証明するための書類で、本籍地がある区市町村で発行されます。戸籍謄本でも結婚していないことを証明できますが、自分以外の家族全員の個人情報も記載されているため、扱いに注意しなければなりません。独身証明書に記載されている内容は、以下のとおりです。
- 氏名
- 生年月日
- 本籍地
- 独身であること
独身証明書は、民法732条に規定されている「重婚の禁止」に抵触していないことを証明する書類で、マッチングアプリや結婚相談所に登録する際に提出を求められます。
マッチングアプリの本人確認に利用するメリット
マイナンバーカードをマッチングアプリの本人確認に使うことで、独身証明書を提出する手間が省けるようになります。これは、本人が同意すれば、マイナンバーカードを通じて戸籍情報をマッチングアプリ業者と共有できるためです。連携する戸籍情報には婚姻状況も含まれているので、独身かどうかが自動的に確認でき、利便性を向上させることができるでしょう。
つまり、わざわざ独身証明書を取得する必要がなくなるのです。このシステムを普及させるため、デジタル庁はマッチングアプリを運営する企業に対して、マイナンバーカードを積極的に活用するよう呼びかけています。