「投資 やめとけ」と言われる理由は、投資そのものより始め方にある
投資に対して「やめとけ」という意見が出るのは、投資に元本割れの可能性があるからです。預金とは違い、株式や投資信託などの運用商品は価格が変動します。金融庁も、株式や投資信託などは預貯金より高いリターンを期待できる一方で、元本割れのおそれがあると説明しています。
ただし、「値下がりする可能性があるから投資はすべて危険」と考えるのも極端です。大切なのは、投資のリスクを知ったうえで、自分に合わないやり方を避けることです。
初心者が避けたい投資の始め方
- 生活費や近いうちに使うお金まで投資に回す
- 短期間で大きく増やそうとする
- 仕組みを理解できない商品を買う
- SNSや動画の断片的な情報だけで判断する
- 手数料や税金を確認しない
- 一つの商品や一つの銘柄に資金を集中させる
日本証券業協会は、投資の目的や方針、ライフプランを確認し、自分に合った商品を選ぶこと、投資は余裕資金で行うこと、分散投資を心がけることを示しています。また、理解できない商品については購入を控えることも重要です。
投資と投機の違いを知ると、判断がしやすくなる
投資と投機は似た言葉ですが、考え方は異なります。投資は、企業や資産の価値が時間をかけて高まることに期待する考え方です。一方、投機は短期的な価格変動に注目して利益を狙う性格が強くなります。
たとえば、企業の事業内容や業績を見て長期的に株を保有するのは投資に近い行動です。数分後、数時間後の値動きだけを狙って売買を繰り返す行動は投機に近くなります。どちらが絶対に悪いという話ではありませんが、初心者が知識や経験のないまま短期売買に偏ると、損失が大きくなる可能性があります。
投資初心者は何から始める?最初は「商品選び」より順番が大切
投資初心者が最初に考えたいのは、「何を買うか」ではなく「どの順番で準備するか」です。資産形成では、家計管理、ライフプラン、金融商品の特徴、長期・積立・分散投資の考え方を順に確認すると理解しやすくなります。
ステップ1:生活防衛資金を分ける
投資は余裕資金で行うのが基本です。毎月の生活費、税金、保険料、住宅費、教育費、医療費など、近い時期に必要なお金まで投資に回すと、値下がり時に売却せざるを得なくなる可能性があります。まずは、すぐ使うお金、数年以内に使うお金、当面使う予定のないお金を分けて考えるとよいでしょう。
ステップ2:少額で積立投資を体験する
初心者にとって、いきなり大きな金額を一括投資するのは心理的な負担が大きくなります。毎月一定額を積み立てる方法であれば、少額から始めやすく、価格が高い時だけ買ってしまうリスクを抑えやすくなります。金融庁も、長期・積立・分散投資を資産形成の基本的な考え方として紹介しています。
ステップ3:投資シミュレーションで金額感をつかむ
投資を始める前に、シミュレーションを使うと将来の金額感をつかみやすくなります。なお、一般的には「投資 シュミレーション」と書かれることもありますが、正しい表記は「シミュレーション」です。
シミュレーションでは、毎月の積立額、想定利回り、運用期間を入力して将来の概算を確認できます。ただし、表示される結果は将来を保証するものではありません。相場は毎年同じ利回りで動くわけではないため、結果をうのみにせず、「無理のない積立額を考えるための目安」として使うのが現実的です。
投資で迷いやすいのは、どの商品が正解かではなく、自分の目的と許容できるリスクが合っているかです。次のページでは、勉強方法・本の選び方・税金・NISAまで一気に整理します。
