債券投資の主な方法は4つある

債券に投資する方法は、ひとつではありません。代表的な方法として、個人向け国債、社債、債券投資信託、債券ETFがあります。それぞれ仕組みやリスクが異なるため、自分の目的に合う方法を選ぶ必要があります。

個人向け国債:仕組みが比較的わかりやすい円建て商品

個人向け国債は、日本国が個人向けに発行する国債です。変動10年、固定5年、固定3年などの種類があります。変動10年は、半年ごとに適用利率が見直される仕組みで、実勢金利が上がると受け取る利子が増えることがあります。また、個人向け国債には最低金利保証が設けられています。

個人向け国債は、原則として発行から1年経過後であれば中途換金が可能です。ただし、中途換金時には直前2回分の各利子相当額に一定の調整が入るため、「いつでも完全に損なく換金できる」と考えるのは適切ではありません。仕組みを確認してから利用することが大切です。

社債:企業にお金を貸すため信用リスクを確認する

社債は企業が発行する債券です。国債より高い利回りが提示されることもありますが、その分、発行企業の信用力を確認する必要があります。企業の業績や財務状況が悪化すれば、債券価格が下がったり、利子や元本の支払いに影響が出たりする可能性があります。

社債を検討する場合は、利回りだけでなく、発行体、償還期限、格付け、劣後特約の有無、途中売却のしやすさなどを確認しましょう。特に、通常の社債より条件が複雑な商品は、リスク説明を十分に読む必要があります。

債券投資信託:少額から分散しやすいが基準価額は動く

債券投資信託は、多くの債券にまとめて投資する投資信託です。国内債券、先進国債券、新興国債券、米国債券など、投資対象は商品によって異なります。少額から分散投資しやすい点が特徴ですが、投資信託の基準価額は日々変動します。

外国債券に投資する商品では、債券価格の変動に加えて為替の影響も受けます。為替ヘッジありの商品は為替変動の影響を抑えることを目指しますが、ヘッジコストがかかる場合があります。為替ヘッジなしの商品は、円安時にプラスに働くこともありますが、円高時にはマイナスに働くこともあります。

債券ETF:市場で売買できるが価格はリアルタイムに動く

債券ETFは、証券取引所に上場している債券型の投資信託です。株式と同じように市場で売買でき、国内債券、米国債、先進国債券、新興国債券などに連動する商品があります。日本取引所グループのETF銘柄一覧では、債券カテゴリーのETFを確認できます。

債券ETFは、投資信託と同じく分散投資しやすい一方、取引所で売買するため市場価格が変動します。基準価額と市場価格に差が出ることもあります。信託報酬、売買手数料、売買単位、出来高、為替ヘッジの有無を確認することが重要です。

NISAで債券に投資できる?確認すべきポイント

NISAでは、制度上対象となる上場株式、投資信託、ETF、REITなどが非課税投資の対象になります。一方で、個人向け国債や社債そのものをNISA口座で買えるとは限りません。債券に関心がある場合は、債券型の投資信託や債券ETFがNISA対象商品になっているかを確認するのが現実的です。

2024年からのNISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠を併用できます。年間投資枠は、つみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円、合計で年間360万円です。非課税保有限度額は合計1,800万円で、成長投資枠のみの利用は1,200万円が上限です。

債券関連の商品をNISAで使う場合は、「その商品が対象商品か」「毎月分配型や高レバレッジ型ではないか」「信託期間や手数料に問題がないか」を確認しましょう。制度や対象商品は更新されるため、金融庁や投資信託協会、日本取引所グループの情報を確認することが大切です。

NISAで買えるかどうか以上に重要なのは、その債券商品が自分の資産全体の中でどんな役割を持つかです。次のページでは、債券市場の見方と「買うべきか」の判断軸を解説します。